今回の出品に辺りこのキャノン デミEE17 を自分自身で分解&修理してからテスト撮影をして不具合が無いのを確認しております。
最近ヤフオクでの落札相場が急上昇している同じくキャノンのニューキャノネット GL17 GIIIとほぼ同世代となります。
そのため使い心地がキャノネット GIIIにとても似ています。
最近はフイルム代が高騰しているので倍の枚数を撮影できるハーフサイズカメラは懐にとても優しい存在です。
デミ EE17はシャッタスピード優先のAE露出計が備わっており(キャノネットやAE-1と同じ)非常に撮影が楽ちんです。
またファインダーもとても広くて見やすいため、これらが古いカメラにありがちな取り扱いの煩わしさ、ストレスから解放してくれます。
そのため玄人好みな人にはちょっと物足りなく感じるかもしれません。
しかしアルミ製のボディはとても軽く丸っこいボディは持ち運びのストレスを感じさせません。
それよりも持ち歩いている事が楽しくさえ感じます。
現在の皆さんから人気を誇るカメラ達と云うのは不思議な事に分解&修理も非常にやり易い優秀な個体が多いです。
素性の良さ、基本設計の良さとでも言うのでしょうか。
銘機なんでしょうかね。
部品と部品を合わせてネジを締め付けるとカチッ!と各部品が収まってくれる。
特にキャノンのカメラはそんな感じがするまさに秀才児です。
露出がちょっと影となる暗い部分に対して過敏に反応して暗く写り過ぎる傾向がこの個体にはあるようです。
ですがデミ EE17は鏡胴外周部左側に逆光対策のための露出補正ダイアル(水色文字で●、X2、X4と記されている)があるのでこの星ダイアルまたはASAダイアルの数値を撮影前に変更する事で対応可能でしょう。
今回出品する個体は異常に程度が良く電線やハンダ付けの部分にすら錆や腐食といったものが殆ど見受けられませんでした。
デミ EE17の多くはそのまま放置された水銀電池から漏れ出した中の液体が電池室全体から電線を侵食・腐食されてボロボロになている場合が沢山ある中でこれ程(中身が)綺麗な程度の良い個体は私にとって初めてかもしれません。
付属する純正のレザーケースの程度もこれまた極上で、更にCANON純正の薄型のUVフィルターと同じく純正のレンズキャップ迄付属しています。
更に今回は無限遠のピントチェックの確認を行った結果キッチリ合っていなかったので改めて再調整いたしました。
無限遠のピントを再調整した結果どれ程の効果があるのかは正直判らないのですが、
短時間大量生産でコストを下げてるこれらの大衆機ではそこまでの精度は出せないだろう、ならやらないよりやっておいた方がよろしかろうということで調整してみました。
今後当方が分解&修理するゾーンフォーカスのカメラは可能な限りこの無限遠のピントの再調整を行ってきます。
今回の出品に辺りこのカメラに費やした作業内容の詳細とテスト撮影結果全てをこのページで説明する事はできませんので以下に当方のブログをのリンクを添付させていただきますので、このカメラにご興味を持ってくだった方はご足労でも是非とも読んでみてください。
キヤノンのデミシリーズはキャノン純正以外のフィルターを使用すると、肉厚が厚いためフィルターをレンズに取り付けた状態でレンズキャップを被せるとしっくりと嵌らなくなります。